飛べるエンジニア 1.
車の設計をする人で車を運転できない人はまずいないと思います。
乗り味という言葉はほぼ乗り心地という意味だと思います。
車の試作車を設計した人は模型図栗から風洞試験などもして最後は乗り心地も確認するそうです。
デザイナーは形だけをデザインする場合もありますが、設計士は技術の積み上げで性能を上げなければいけないので、
いろいろな最新技術とその応用について詳しくないといけないそうです。
もちろん 自動車免許を持っている人が多いと思われます。
自動車を運転するからユーザーの気持ちがわかるのだそうです。
車の開発は試作車を プロのテストドライバーが専門的な評価をして技術部門にフィードバックします。
日産のゴーンさんがGTRの試乗をされているのをテレビ番組で拝見したことがあります。
TOYOTA の豊田会長も自分で運転されていました。
飛行機は設計した飛行機になぜ乗れないのでしょうか?
乗らないで何がわかるのでしょうか?
空力だけが飛行機の性能ではありません。
機材選定には経営者はもちろん整備も 操縦士も 客室乗務員の幹部が加わっています。
設計士はどこまで考えて航法装置や機内の環境 整備点検の容易さなどを考えて設計してるでしょうか?
新しい飛行機の開発はまずどのような航空機を作るか戦略を練る必要があります。
市場で受け入れられ多く売れることが重要になります。
設計士がどこかの研究室で自慢をするために会社の予算を使って売れない飛行機を作ることは現に戒めなければなりません。
あくまでまで商品として売れることが必要です。
それらを踏まえたうえで
経済性を追求して早く 遠くへ 燃費が良く 多くのものが運べること。
運用、運航コストが低く価格が安いこと。
整備するとき部品の交換が良いなこと できるだけ特殊工具が必要ないこと。
運航時自動化が進んでおり操縦士の負担が少ないこと。
場度などいろいろなことを考えて設計 製造 運航 整備 認証 法務
をしなければなりません。
そしてその技術の流出を防ぐためのセキュリティクリアランスと保安部が必要です。
日本では分業化が進み全体を見渡せる人がいないような気がします。
飛行機を作るなら強度計算ができる(今ではアプリで簡単に計算できます)
整備士(A&P) 検査士(IA) 操縦士(ATP) 運航管理(Dispatcher) の資格を持ったエンジニアが必要です。
設計士、弁理士、弁護士だけでよい飛行機はできません。
日本でも飛べるエンジニアの登場を待ちたいと思います。
がんばれニッポン!
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